ビジネスや商売で、おもてなしや見返りは求めてはダメ?
こんにちは。奥 武志です。
以前にある方から、こんなお話がありました。仮にAさんとします。
(個人を特定できないよう、少し加工します)
あなたは、これを読んで、どう感じますか?
以前に、おもてなしを高めて、集客する方法を教えてくれる講師の方に、会いに行ったんです。
サロンのおもてなしは、こういうことをすると良いよ!と、たくさん語っていた方で、勉強になったんです。
おもてなしがスゴイ方だなって思いました。
で、その方の企画している●●に、興味があると伝えたところ、
「●●さんは、●●に興味を持ってくれたんですよね^^」
そう言われたのですが、他の予定がダブルブッキングしていたことに気づいて。
「すみません。今回、行けそうになくて、、、><」
こう伝えたところ。
「あ、そう。」
と、急に冷たい態度になって、悲しい気持ちになりました。
いかがでしょうか?
あくまでも、Aさんから聞いた範囲では
メリットがない=もうこの人はお客じゃないから、いいやーと思った
こうなったかも?しれません。
ただ、もちろん、Aさんの勘違いかもしれませんから、そこは問題ではありません。
わるもの探しをしても、誰も幸せにならないから。
今日考えたいのは、そこではなく、ビジネス(商売)における、おもてなしについてです。
ちょうど良いテーマだったので、取り上げてみますね。
おもてなしって、何なのか?
おもてなしって、もともとは、商売上のお客さまだけでなく、来訪者という意味の客人への考え方や接し方。概念です。
今回のケースでは、Aさんは、お金を払うお客さまにはならなかった。けれど、会いに来てくれた時点で、客人です。
おもてなしが大切!ということならば、
「そうでしたか。でも今日、会いに来てくれて嬉しいですよ♪」
「次回でも、またいつでもいらしてくださいね。」
そんな感じで答えると、とても良いのかなと感じました。
でも、実際問題、ビジネスや商売の中に、おもてなしを取り入れるのは、意外と難しいです。
例えば、おもてなしを取り入れる理由は、何でしょう?
おもてなしは、非効率なものが多い。それでも、おもてなしをするのは、メリットがあるから。
「奥さん!おもてなしは、見返りを求めないものですよ!」
そう言いたい方もいると思うし、奥もそう思います。でも、極論で考えるとわかります。
会社として、どれだけおもてなしを徹底して、どれだけ喜ばれて、満足度が高くても。
相手の方々が、まったく、来店やリピートにならなければ?
非効率なことをやって、人件費がかかっているのに、利益にならない、、、
これ、最終的には会社がつぶれます。
だから、ビジネスや商売でのおもてなしには、見返りも含まれても、自然なことなんですよね。
それは決して、イヤらしいものでも、悪いものでもありません。
そうはいっても、元来のおもてなしは、見返りを求めない、という要素が大きい概念ですよね。
一体、どう考えたら良いのでしょうか?
一流ホテルに見る、イレギュラーなおもてなし
例えば、一流ホテルでよくあるシーン。
宿泊もしていない。レストランも使っていない。近くを通ったから見に来た、ホテルに初めて入った、という方がいる。
こういう理由で来たとわかっても、一流ホテルのホテルマンは
「なんだ、お客さまじゃないのか。」
などとは思いません。
見返りがなくても、館内の案内をしたり、笑顔で接する。目の前に客人(来館者)がいるから、もてなす。
でも、巡り巡って、後日、その方がお客さまになるかもしれないし、良い口コミをしてくれるかもしない。
こうしているわけですね。つまり、、、
・見返りなしで、やっているおもてなしの部分
・見返りがあるかもでも、やっているおもてなしの部分
どちらもあるわけです。ビジネスであり、商売だから。
それは、決して汚いことでもないし、巡り巡って、みんなが幸せになることなんです。
おもてなしと見返り(メリット)のバランス
つまり、ビジネス、商売におけるおもてなしには、
見返りを求める部分
見返りを求めない部分
この相反する2つの要素が、両方入っている気がします。
見返りを求めないと、上記の例のように会社が潰れます。
常に見返りを求めすぎると、Aさんのような悲しい思いをします。
そう考えると、大切なのは、バランスなのかなあと思いますね。
まあお返しをいただけたら嬉しいなあ、くらいの感じで、やんわりを頭に置いておく。
けれども、見返りがない、メリットがないとわかっても、一切うらまない。
「お返しやメリットがあったら、感謝してありがたく受け取る!でも、仮にお返しがなくても、だれも恨みっこなし!」
そんな感じが、おもてなしの良いバランスなのかなと、Aさんの話を聞いて感じました^^
◯ 客人が来てくれた(相手が何かをしてくれた)→感謝をこめてもてなす(お返しする)→客人がまた来てくれるかどうかは気にしない(感謝で完了。見返りは求めない)
× 客人が来てくれた(相手が何かをしてくれた)→感謝をこめてもてなす(お返しする)→客人がまた来てくれるかどうかを気にする(次はこうして欲しいと見返りを求める)
こんな感じでしょうか。あなたは、どう感じますか?
この機会に、おもてなしについて、じっくりと考えてみると良いかもしれませんね。
おもてなしできていない!と悪く言う方が負け
こういう話題を出すと、講師の方はヒドイですね!とか、そういう感想が届くことがあります(苦笑)
でも、忘れてはいけません。奥はその場にいたわけではないし、Aさんの誤解かもしれない。
あくまでも、Aさんの個人的な感想です。
例えば、、、
>「あ、そう。」と、急に冷たい態度になって、悲しい気持ちになりました。
これって、本当に冷たい言い方だったのでしょうか?
Aさん自身が今、何かの悩みや不安を抱えていて、精神的にちょっとマイナスだったとしたら、、、
「あ、そう。(じゃあ気にしないで良いよ♪)」
講師の方が、こういう意味で言ったのを
Aさんが勝手に、マイナスに受け取ったのかもしれません。
人間って、物事をどう解釈するか?は、自分の精神状態が、大きく影響することも、かなり多いですからね。
Aさんの中で、どうせ私は選ばれないとか、自己評価の低い面があると、余計にそう感じるはずです。
大切なので、もう一度言いますが
Aさんが勝手に、マイナスに受け取ったのかもしれません。
物事をどう捉えるかは、すべて自分が決めています。
だから、わるもの探しをしても、誰も幸せにならないんですよ。
まあ、Aさん自身も、講師の方を、別にうらんでいるわけではありません。
講師の方には講師の方の。周りの方には周りの方の、事情や考えがあったかもしれません。
そこを忘れて、講師の方や周りの方が、どうのこうのと非難するのもまたダメです。
人のことを、悪く言うのは、おもてなし感がなさすぎます(笑)
あの人は、●●ができていない
と悪く言う方が、負けですよ?
そんなので誰も笑顔になりませんからね♪
だれが良いわるいではなく。
わたしなりのおもてなしは、こうかなーなど、建設的に考えてみていただけると嬉しいです!
最後に、おもてなしの本質とは?
ちなみに、、、
おもてなしとは、概念であり、考え方です。
マナーとは違って、正解がありません。
おもてなしの心という概念を元に、じゃあうちはどうする?わたしは何をする?と決めていくものです。
あまりルール化すると、本来のおもてなしから、離れてしまいます。
でも反面、会社や組織、チームでは、ある程度はルール化しないと収集がつきません(汗)
企業研修でも、おもてなしを取り入れたい!というご要望が増えてきていますが、、、
会社としてこの難しい部分に向き合わないと、おもてなしはなかなか、浸透しないんですよね。
一流ホテルでおもてなしが浸透しているのは、常にこれをみんなが、考え続けているから。
おもてなしは、こうしましょう!などと正解を決めて、奥から指導することは、一切ありません。
おもてなしの概念について、ヒントや考え方を講義する。
そうしたら、グループワークをやったり、クイズ大会をやったり、ワークシートに、各自で書き出してもらったり。
そうして、個々人のおもてなし力を育てたり、会社やチームとしてのおもてなしを一緒に、決めたりします。
本屋さんに売っている、おもてなしの本も、そうですよね。
あくまでも、著者が経験した事例を、おもてなしの観点から解説しているものが、ほとんどです。
読み手は、それを元に、わたしなら何ができるかな?と考えます。
いやあ、ほんと、おもてなしって、深いですよね。キリがない(苦笑)
画一的な正解を探すのではなく、こういう方にはこうできる、こういう時はこう考える。
そういう風に、相手のために考えて、考え尽くすことが、おもてなしなのかもしれませんね。
この記事が、何かあなたのお仕事のヒントになったら、幸いです。
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